社会人に悩みは尽きない。仕事のこと、お金のこと、恋愛のこと、将来のこと…。頭の中でモヤモヤと悩み続けていても現実は好転しないし、不安や不満を抱えた日々が続くだけである。
本を読んだり、映画を観たり、ネットで情報を漁ってみるのは少しは役に立つ。しかし、これもまだ頭の中から抜け出せず、現実を変える力としては小さい。
例えば仕事で悩みがあれば、家族や友達に相談してみる。転職サイトに登録する。労働基準監督署に労働相談してみる。このくらいの行動を起こせるようになると現実は変わり始める。
1人で毎日悩み続けていることは一番無駄だし、どんどん視野が狭くなり、思考が極端になっていく。家族や友人の客観的な意見を聞くだけでも、その先の未来は確実に好転していく。
悩むこと、頭で考えることは妄想の範疇を出ていない。それは現実に起きていない。ただその人の頭の中にだけある虚妄である。しかし、一歩行動に踏み出してみると、それは正しく現実である。誰がどう見ても客観的な事実が生まれる。自分の頭の中だけの妄想を客観的な現実へと転換させる唯一の方法が行動なのである。
別の言い方をするならアウトプットだ。本を読んだり、ネット記事を読むのはインプット。そこから自分なりにあれこれ考えてみるのはスループット。ここで終わってしまう人が多い。結局、何を学んでも、行動は何も変わらず、考え方も変わらない。
人間は考え方を変えることが難しい。自分の人生を通じて染みついた考え方はそうそう変えられるものでは無い。だからこそ行動を先に変えてしまう。行動を変えると結果も変わる。結果が変わると考え方も変わる。
どう行動したらいいか分からない人がほとんどだと思う。自分もそうだった。結論から言うと、いつもの逆の行動や自分が嫌悪したり避けている行動を取ると良い。そうすれば自分には無い価値観や物の考え方に触れることができて、少しずつではあるが強制的に人生は変わっていく。
例えば、真面目に働いているのに給料が低く悩んでいる人がいたとする。この人の価値観は真面目に生きれば報われるといったものだろう。ただ現実は、ただ真面目に生きているだけでは騙されたら搾取されるのがオチだ。こいつは何も言ってこないから楽だと上司や経営者に思われている。だから給料も上がらない。
そこで普段は絶対にやらないギャンブルをしてみる。例えば軽蔑しているような競馬やパチンコに興じてみる。すると考える。「どうしてこの人たちはこんなにお金を持っているのだろう？」「お金ってどうやったら増やせるのだろう？」このように普段絶対に取らない行動を取ると、普段自分が考えないことを考える。そして自分の視野の狭さに気づく。狭い視野に囚われていたのが、そこから抜け出せるようになる。つまり人生が変わり始める。
一人で悩むのが無駄だとは思わない。一人で考え抜くことも時には大切だ。しかし、一人で悩んでダメそうなら早めに諦めて他人を頼るのが良い。人の意見を聞いたり、自分を客観的に見つめ直してみる。そうして新しい一歩を思い切って踏み出せば、新しい自分を発見できる。
いま辛くて真っ暗闇でも、行動を起こすことで必ず未来はひらけてくる。仕事で悩む人の助けになれれば幸いだ。
